第117回 大江戸散歩の会 令和6年6月開催

花菖蒲と学者町「西片」と明治の残影「菊坂界隈」を歩く

「小石川後楽園~【学者町:西片】~菊坂界隈」

《散歩道のご案内》

 小石川後楽園は水戸徳川家の江戸上屋敷内の庭園で寛永6(1629)年初代藩主頼房が庭の造営に着手し、2代光圀の代で完成した名庭園です。明の儒学者:朱舜水を登用して、中国趣味を取り入れた回遊式築山泉水庭園である。園名は『岳陽楼記』の「天下の憂いに先じて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から、後楽園と光圀が命名しました。6月上旬が盛の花菖蒲を楽しみながら園内散歩でスタートです。  そして、文京シビックセンター26階から東京の眺望を楽しみつつ、文京区西片町で逝去した樋口一葉の碑を拝みながら、本郷台地の支脈である丸山台地の西片町を歩きます。
  西片町は、江戸時代中期~後期、備後福山藩・阿部家の中屋敷があった地域で10万余坪の土地を幕府から拝領しました。明治から昭和初期にかけて、阿部家自らが高級住宅地として開発し、明治時代を築いた日本を代表する多くの「学者・作家・文化人」が住む日本初の「学者町」として発展しました。明治以降の日本発展のスタートは文京区西片町から始まったと言えるでしょう。時を経た現在でも低層で小規模ながら個性的な高級住宅が立ち並び、日本の高級住宅地のパイオニアとして貴重な輝きを放っています。 
   江戸の町を焼き尽くしたと言われる明暦の大火の火元は同じ丸山の「本妙寺」との説が一般的であるが、大大名阿部家の身代わりであるとの説も強く今回の散歩を通して真偽の程を確認したいと思います。そして江戸から明治の懐かしい風景が消滅しつつある菊坂を散策し、日本の良さ・素晴らしさを長く記憶に留めましょう!!!

《参加費・開催日・集合場所など》 

◆参加費=1人1,900円 *初参加者=1人500
        小石川後楽園入園料金=一般300円(240円)、65歳以上150円(120円) ()=20人以上の団体割引

◆開催日=同じコースを月3回開催します。

1回目=6月2日(日)      定員18人  最小人員=10人
2回目=6月6日(木)平日散歩  定員18人  最小人員=10人
3回目=6月9日(日)      定員18人  最小人員=10人

◆集合場所=JR中央・総武線「飯田橋駅」東口改札を出た広場 *会の小旗が目印

◆集合時間=午前10時15分(時間厳守)*遅れたら「小石川後楽園」に入園し携帯電話で管理人に連絡のこと。(事前に小石川後楽園の行き方を調べておくこと)

◆解散=メトロ丸ノ内線「本郷3丁目駅」午後4時頃解散。

◆ランチ=東京都戦没者記念公園で持参のランチを食べます。座れる敷物を用意すること。
       (途中でコンビニに寄ります)

◆最終連絡=各開催日前日(土曜日又は水曜日)の午後6時にホームページに掲載します。

◆緊急連絡=080-9712-1337(管理人:伊藤)

≪その他注意事項≫必ずお読みになって同意の上お申し込みください。
*損害保険等未加入です。事故はすべて自己責任になります。申込みはこの点の同意があったもとみなします。
*車道や人込みの中を歩きますので車・自転車などに十分注意し道路の真ん中を歩くことは厳禁です。
*歩行中の喫煙は禁止です。(喫煙所等でお願いします)
*カメラや会話に夢中になると周囲が見えなくなるのでご注意ください。

《散歩道の順路》屋敷跡の番号は地図上の番号です。
JR中央・総武線「飯田橋駅」東口→小石川後楽園T(水戸徳川家中屋敷・名庭園散歩)→牛天神北野神社→東京都戦没者霊苑T(見学・休憩・ランチ)→文京シビックセンターT(26階展望台)→源覚寺(こんにゃく閻魔)→興善寺(慈覚大師円仁創建)→樋口一葉終焉の地→丸山台地→学者町:西片散策(屋敷跡めぐり)【➇夏目漱石・魯迅(作家)→⑨今東光・今日出海(作家)→⑲半井桃水(作家。一葉の師)→③山際勝三郎(医師)→⑳大塚楠緒子(作家者)→➉二葉亭四迷(作家)→⑯牧野富太郎(植物学者)→㉒上田敏(文学者・詩人)→誠之小学校→胸突坂→⑱滝廉太郎(作曲家)→㉓平野邸(中央公論社跡)→⑬五姓田芳柳二世(画家)→㉑寺田寅彦(作家・物理学者)→⑫佐々木信綱(国文学者)→⑪坪井正五郎(人類学者)→⑭木下杢太郎(医学者・作家)、和辻哲朗(哲学者)→【西片公園(T、休憩】→⑰長岡半太郎(物理学者)→➄葛原しげる(童謡作家)→誠之舎→⑥武田五一→①阿部正直(理学博士、福山藩主の子)→②高山樗牛→➃伊東忠太(建築家)】→菊坂下→伊勢屋質店→樋口一葉旧居跡(井戸)→宮沢賢治旧居跡→本郷丸山本妙寺跡(明暦の大火出火元?)→石川啄木旧居跡→菊富士ホテル跡(明治・大正時代の文豪が利用したホテル)→東大赤門前→法真寺(樋口一葉ゆかり)→桜木神社→本郷薬師→本郷かねやす→メトロ丸ノ内線「本郷3丁目駅」(解散)

★参加申し込みはTOPの「申込み方法」を参照してお申し込み下さい←クリック


                                           
若くしてこの世を去るまでに、「たけくらべ」などの名作を生み出した樋口一葉が18歳から21歳まで過ごした場所が本郷菊坂です。ここは正岡子規など明治の文豪が住んだ場所としても知られます。
平成17年現在この文京区本郷地区一体は大規模住宅建築が進み、街の景観が刻々と変化する中でもこの界隈は古き東京の面影をまだ残しています。この辺りは細い路地が多く、現在でも使われている井戸をいくつか見ることができます。井戸その中の一つを樋口一葉は頻繁に利用したとされ、特に洗濯に使用されたといわれます。現在その井戸水は飲用には適しませんが、地元の人々は植木の水などとして今でも利用しているそうです。